こんにちは、加藤です。
現在、世界各国ではカーボンニュートラルの実現に向けて、
CO₂をほとんど排出しない
再生可能エネルギーの導入が進められています。
太陽光発電や風力発電など、
さまざまな再生可能エネルギーがありますが、
今回はその中でも「地熱発電」について調査してきました。
■柳津西山地熱発電所(福島県)
新潟県の隣県・福島県に「柳津西山地熱発電所」があり、
ここでは「シングルフラッシュ方式」という
発電方式が採用されています。
●シングルフラッシュ方式とは?
シングルフラッシュ方式は、
地下深くの地熱貯留槽から高温の熱水をくみ上げ、
圧力を下げることで蒸気を発生させ、
その蒸気でタービンを回して発電する方式です。
構造がシンプルで信頼性が高く、
地熱発電で広く採用されています。
【シングルフラッシュ方式のしくみ】
- 高温の熱水を地上へくみ上げる
地下深くの熱水は高圧で液体のままです。 - 気水分離機で 圧力を下げて蒸気を発生させる
圧力を下げると熱水の一部が“瞬間的に蒸気”になります。
→ これを 「フラッシュ蒸気 」と呼びます。 - 蒸気でタービンを回して発電
使用後の蒸気は冷やして水に戻し、再び地下へ戻します。
(詳しくは日本地熱協会のサイトに掲載されています)
日本地熱協会 – Japan Geothermal Association (JGA)
■地熱発電のメリット・デメリット
【メリット】
- 24時間安定して発電できる
天気や季節に左右されず、安定稼働が可能です。 - CO₂排出量が少ない
燃焼を伴わないため、温室効果ガスをほとんど出しません。 - 国産資源で安定供給できる
海外情勢に左右されず、自国の資源を活かせます。 - 熱水を地域で再利用できる
農業用ハウス栽培や養殖など、多段階利用が可能です。
【デメリット】
- 開発に時間と費用がかかる
調査から事業開始まで10年以上がかかることもあります。 - 立地条件が限られる
地熱が豊富な場所は温泉地や火山地帯が多く、
開発調整が必要です。 - 長期運転による出力低下の可能性
蒸気を長期間取り出すことで、
周辺の温泉や自然環境に影響が出る場合があります。
■日本の地熱資源と現状
日本は世界有数の火山国で、
地熱資源量はアメリカ・インドネシアに次いで世界第3位。
そのポテンシャルは約2,347万kwとされています。
しかし、実際の地熱発電設備容量は
約52万kw(ポテンシャルの約2.2%)にとどまっています。
(2025年4月現在)
その理由としては、
- 多くの地熱地帯が国立公園内ににあり、開発に制約がある
- 温泉施設など既存利用者との調整が必要
- 調査費用が大きく、事業化に至らないケースもある
といった点が挙げられます。
■新たな取り組みと地域活用
近年では、地熱発電の電力を利用して水素を製造し、
各地へ搬送する取り組みも始まっています。
また、北海道茅部郡森町では、
地熱発電所から得られる地熱水を農業に活用し、
農業の活性化や収入向上、後継者確保にもつながっているそうです。
■まとめ
地熱発電は、エネルギー自給率の向上や安定供給だけでなく、
カーボンニュートラルの実現にも大きく貢献するエネルギーです。
日本が今後エネルギー課題に向かう中で、
地熱発電はさらに重要性を増していくと考えられます。
私個人としては、将来の化石燃料輸入減少などのリスクに備え、
国・電力事業者・商社などが連携し、
地熱発電所の開発に、より一層力を入れてほしいと思います。
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